道が登録された世界でも珍しい貴重な世界遺産です。上の画像(和歌山県のパンフレット:世界遺産「紀伊山地の霊場と参詣道」より引用)にあるように、熊野三山に向かって作られた歴史的な道です。
熊野古道とは、熊野三山を目指す6つのルートのこと
- 紀伊路(きいじ)
- 小辺路(こへち)
- 中辺路(なかへち)
- 大辺路(おおへち)
- 伊勢路(いせじ)
- 大峯奥駆道(おおみねおくがけみち)
これらの道は、熊野参詣道とも呼ばれ熊野三山(熊野本宮大社・熊野速玉大社・熊野那智大社)に通じる参詣道です。これらのルートの大半がユネスコの世界遺産(文化遺産)として登録されています(紀伊路は対象外)。
中世期に日本最大の霊場として熊野信仰が隆盛し1000年以上も使われた道です。 古くは日本書紀にも記載があり、庶民から天皇まであらゆる階層の人々が熊野三山を参拝し、皇室の参拝は374年間で94回行われたとされています。
11世紀から12世紀かけて紀伊路~中辺路のルートに九十九王子が設けられました。王子とは参詣途中で儀礼をおこなう場所とされ休憩しながら熊野三山まで歩いたとされています。
九十九とは実際に数が99あったのではなく「たくさん」という意味で実際には101あったとされます。
室町時代には「蟻の熊野詣」と言われるくらい武士や庶民の間でも熊野詣が盛んになりました。この頃には熊野参詣道も整備されていたようです。江戸時代には庶民が伊勢詣と熊野詣を行うようになったとされています
Run-Walker的熊野古道
僕はこのルートのうち、中辺路である滝尻王子⇔熊野本宮大社をラン&ウォークすることにしました。距離は約38km(和歌山の観光情報ホームページによると標準歩行時間6.5~7時間)、途中36箇所ある押印ポイントで、スタンプを集め完歩証明をもらうことを目指しました(スタンプラリー)。
距離約38kmといってもルートは山道です。スタート地点である滝尻王子⇔不寝王子(ネズ王子)間のように約500m進むのに20分以上かかるところや標高800mを超える越前峠など昔から難所とされるところがいくつもあります。その分景色のいいところがいくつもあります。
世界遺産と言っても、そもそも自然の山の中にある道ですので、特に冬場は日が落ちるのが早く暗くなるので、日の入りには注意して下山しておかないと危険です。山の中では街灯などはもちろんありません、売店などもありません。飲み物や食べ物などは準備をして進むことになります。コースの一部はドコモの携帯でも電波が届きません。
僕の場合は、いろいろな所に車を停めながら熊野古道に行きました。一回のラン&ウォークの距離は7km~10kmまでとしました。そしてその到着した地点をゴールとして折り返して車のところに戻るようにしました。(往復で15km~20kmになるようにゴール地点を設定)。次回は、前回のゴール付近に車を停めてスタートしたり、場合によってはコースの都合上で先のゴール地点から走り前回のゴール地点を目指してルートをつなげて、とにかく全区間をラン&ウォークできるようにしました。
コースにもよりますが、駐車地点にもどるため途中で折り返すことを考えて14時から14時30分頃には来た道を折り返して、日が落ちる前に駐車地点に着くようにしていました。
片道の距離なら約38kmなのですが、車を停めたので必ず折り返して戻る必要あるので結局往復で実質76km以上はラン&ウォークしたことになります。(^-^;
旅行者の場合は1泊2日、または2泊3日くらいのスケジュールで宿泊しながらになるでしょう。本宮大社や大斎原(おおゆのはら)を目指す人が多いので途中、宿泊先やバス停などをチェックして無理のないように計画的に行きましょう。最近では、外国人旅行者も見かけるようになり熊野古道を楽しむ人が増えています。
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